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なぜフォーラウェーリバースができないんだろう?

多くの人を悩ませる、フィガーである。まず、名前からして長ったらしくて覚えにくい。みんながフォーラウェーと呼んでいる正式名は、フォーラウェーリバース&スリップピボット。長ったらしいのにも関わらず、足型を踏むと一瞬で終わるのである。あっけないステップなのに、みんなが出来ないと嘆くのであります。「先生、フォーラウェーが上手く出来ません、一人でやると出来るんですが、組むと上手く出来ないんですよね」なんて言う人もいます。

いや、ダンスは二人で一つの動きをしないといけませんので、一人で出来てもだめです。二人の言い分は色々とあると思いますが、このやっかいなフォーラウェーを分析していくとしましょう!

ワルツ・スロー・タンゴの基本フィガーである。左回転の大技に使われることが多いです。クイックステップでもできなくはないですが、まずほとんど使いません。音楽が早すぎるので、ポジション移動が難しいためかもしれません。同じような流れを作る代替のステップとして、クイックオープンリバースからピボットをつなげて踊られています。ファーラウェー?フォーラウェー?どっちの呼び名が正しいの~?!という方もいらっしゃると思います。
発音がオーとアーの両方に聞こえるというところからファーラウェーと言っている人もいるかもしれませんが、正しくはフォーラウェーです。
プロムナードポジション(PP)で後方に進むという意味を持っています。

フットワーク

男子   1HT 2T 3TH 4THT
女子   1TH 2T 3T  4TH

アライメント

    男子1 中央斜めに面して
      2 壁斜めに背面して、LODへ動く
      3 LODに背面して
      4 中央へ、Tは内側に向けて、終わりは壁斜め又はLODに面して
        (後続のフィガーによって終わる角度が変わります)
    女子1 中央斜めに背面して
      2 中央斜めに背面して、LODに動く
      3 中央斜めに背面して、終わりは中央に面して
      4 中央へ、終わりは壁斜め、又はLODに背面して

タイミング    ワルツ 12&3 1&23 123& 1231
       (先生によってやりやすい、慣れている、好きなカウントを言います。ひとつだけではありませんので、色々試してみるのもいいですね)

         スロー SQQQ

         タンゴ QQQQ

スウェー      なし

ポジション    1クローズドポジション2クローズドポジション
         3感覚は限りなくクローズドポジションに近いPP
         4クローズドポジション

ライズ&フォール

       男子1 一の終わりにライズ
         2 アップ
         3 アップ、3の終わりにロゥア
         4 ダウン

       女子1 一の終わりにNFR(ノーフットライズ)
         2 アップ
         3 アップ、3の終わりにロゥア
         4 ダウン
         

回転量    男子1 1で左回転を始め
         2 1~2の間に1/4
         3 2~3の間に1/8体の回転は少なく
         4 3~4の間に1/4
           4で1/8または1/4

       女子1 回転なし
         2 回転なし
         3 3で左で5/8
         4 4で更に左へ1/8または1/4

足の位置
       男子1 左足前進
         2 右足右SLでフォーラウェーポジションで後退
         3 左足フォーラウェーポジションでCBMPに後退
         4 右足後退、左足をCBMPに保つ(スリップピボット)

       女子1 右足後退
         2 左足左SLでフォーラウェーポジションで後退
         3 右足フォーラウェーポジションでCBMPに小さく後退、
           左足をCBMPに保つ
         4 左足CBMPに前進、右足をCBMPに保つ
           (スリップピボット)

SL?CBMP?なんだそりゃ~~?の方はこちらです。
ダンス用語、たくさんあるので覚えられないですよねw
少しずつ慣れていきましょうね。段々慣れていきますよ。

★SL・・・・以前はショルダーリードと言われていましたが、今はサイドリーディングの意味です。同じ側の足と手が出ていく動作です。ナンバ歩き、そう大昔の日本人が歩いていた方法だそうです。想像してみると変な歩き方だなぁと思わずにはいられませんよね。ダンスではこのサイドリーディングが時々出てきます。下半身を伴って動くととても大きな一歩を踏み出せます。タンゴウォークの2歩目やスローのフェザーステップの2歩目がそうですね。
電車の意味はありません。

★CBMP・・・右足を前に置いた状態で、左足のトウを内側に向けて後退した結果として、右足と左足は腿が密着したような絡みついた状態。体の強いしぼり。
右足のこのような位置をコントラリーボディムーブメントポジションと言います。長ったらしいので略してあるのです。この用語を知っていると、なんだか上手そうな感じがしますよねw技術書では、

ボディー・ラインを保って支え足の線上 又は
アクロス して (前方又は後方に)置かれた足の位置。
となっています。

平均台の上に一直線で立ったようなイメージでしょうか、細い幅なので体は絞られますよね。そんな感じです。体がちゃんと絞られて踊ることができれば、ウェスト痩せにも効果があるかもしれませんね。ですからしっかりとCBMをマスターしましょうね。



注意点 3のポジションについて正しくはPPに開きます。男性は開くリードをするのですが、女子はほとんどクローズドポジションの意識で行わなくてはなりません。コモンセンター(共通の中心)を維持しながら、たとえ間に小さなボールを挟んで踊ってもそれが落ちないように、ポジションの切り替えをします。
ここが微妙なのですが、見た目はクローズドポジションに目えるかもしれませんが、PPの意識が強くなります。ここで離れるとスリップピボットが上手くいかなくなります。ピボットをし終わった瞬間にピタッと男子のボディに吸い付くように女子はクローズドポジションに戻すことを意識します。


★元々はスローフォックストロットのフィガーでしたが、そこから派生してワルツ、タンゴにも使うようになったようです。教本にもスローにしかフィガーの解説がしていないものもあります。

★スリップピボットに入る前に、男子がをさっと足抜きすると、女子は自然に左足が男子の足の間に入りやすくなる。

★全く初めての人は、いきなりは難しいので、壁斜めに面してウィスクを踊り、リバースピボットを中央斜めに面して終わる、というところから始めてもいいですね。そうするとだんだんとコツが掴めていきます。慣れてくれば、回転量を変えられますので、少しずつ練習するといいと思います。

★タンゴで踊る場合は、極力ライズを抑えましょう。天井の低いところで踊る
イメージで踏むとライズをしないでできますよ。

上手く踊るためのポイント男子

①完璧なフットワークをする

滑らかなムーブメントには完璧なフットワークが必要とされます。男性はつま先立ちの感覚が女子よりは鈍いので、ライズを伴うスイングダンスを踊るときはしっかりとトウで立てるバランスも鍛えましょう。

②女子を抱え込まないようにする

女子が嫌がるナンバーワンは、男子の右手による抱え込みです。回転をさせようと思うあまり、手で連れていこうとするのは絶対にやめましょう。ホールドは肘を張って崩れることのないように、まるでハンガーのようになりましょう。
スリップピボットの時に抱え込んでしまって、女子から「やめて、きつい、苦しい!」なんて言われないようにしましょうね。ピボットの時、男子は右足のトウを内側に向けて中央へ後退して、左足をCBMPに保ったままピボットします。

③アライメントを正確に踊る

男子が方向を決めます。女子はどうにもできないことなのです。アライメントが間違っていると後続のフィガーがスムーズにいかないこともあります。
角度、方向をしっかり何度やっても同じように出来るようにしましょう。男子は車を運転しているようなものです。ロールスロイスに乗って運転をするとします。完璧な角度、方向を意識して運転しますよね。そんな気持ちで踊るようにしたいですね。

④ポジションを意識しながら踊る

始まりも正しいクローズドポジションから入ります。ピタッとまるで磁石でくっついているかのように、正しいポジションで踊るようにしましょう。三歩目でPPのリードをします。そしてまたクローズドポジションに戻します。

⑤苦手意識を持たずに踊る

あ~、次は苦手なフォーラウェーだぁ・・やだなぁ。なんて弱気な気持ちで踏むと相手に伝わらないことがあります。初めましてで踊っても、自信を持って、必ず通じる、出来ると思ってステップを踏みましょう。

⑥強気で踏み出す

フォーラウェーは右足のロアーから始まります。右足でエンジンを吹かして、左足はぐぐ~っと出るようにします。思い切りさが必要です。

⑦ボディコンタクトを意識する

始まりは、くし刺しにしていくと思ってください。パートナーのボディに団子が3個くっついています。それを自分から伸びた長い竹串で刺していくイメージ。
前進の時に相手のボディを目掛けて出ましょう。

⑧巨大な岩をリードすると想像する

大きなものを運ぼうとするとき、大きなホールド、枠組みが自然に出来ます。そして持って抱えているのでホールドは崩れません。そのまま大きなホールドで進むイメージです。そして巨大な岩なら思い切って進め~と強気で出れますね。

⑨後ろから風速100メートルの風が吹いてくる

そんな風が吹いて来たら何もしなくても前に進んでしまいますよね。フォーラウェーの始まりはそんなイメージで行くとしっかりと踏み込めます。

⑩タンゴは後ろから雪崩が来たので逃げる

エベレスト級の雪山にいます。雪崩が来た~~!!でも、フォーラウェーの足型を踏みながら逃げないとダメ!!なんて言われたら死ぬ気で踏んで前に身体が嫌でも進んでしまいますよね。タンゴはカウントがQQQQなので超早いのです。

⑪シャドー、お願いします

「もう~、あなたのリードじゃ踊れないっ!」と言われたら、こう返します。
「じゃあ、曲に合わせてシャドーでお願いしますね♡」
二人が一体になって踊るというのは、お互いにしっかりとシャドーが出来ていることが必要です。 女子にガンガン言われたら、「よし、これからシャドータイム~」なんて言うのもいいかもしれませんね。

注 パートナーを怒らせないようにしましょう

上手く踊るためのポイント女子

①正しいフットワークをする

まずはフットワークは出来ていて当たり前なくらいで練習しましょう。回数をこなさないと滑らかな足さばきは出来ません。100回踏めば馴染んできます。完璧なフットワークをしましょう。ワルツとスローは同じですが、タンゴはライズをしないのでフットワークが異なります。

②顔は左を向きながら

男子の顔が視界に入らないくらいが正解です。ちらっとでも視界に入るのは、男子の方へ寄ってしまっている可能性があります。ひたすら左方向に伸びるような意識を持ち続けます。PPのリードで顔を右に向けてしまう女性がいますが、左を強く意識してその変化に負けないようにします。右を向いてしまっても間違いではありませんが、基本的には顔は左を維持します。

③シャドーで踊る

細かいカウントのフィガーは必ずシャドーで確認して一人でちゃんと出来るようにします。
「私を一人にしないで、一人じゃ踊れないの・・」を卒業しましょうね。
特にピボットのアクションを一人で出来るように練習するといいと思います。
左足の後ろを横切って(CBMP)右足を小さく、トウからステップして、左足をCBMPに保ったまま男子の方に向き合うまでピボットします。

④ポジションを意識する

ポジションは5つありますが、そのどれかに必ず当てはまります。
・クローズドポジション ・プロムナードポジション 
・レフトサイドパートナー
・アウトサイドパートナー ・セイムフットポジション
男性の回転や身体の向きの変化に敏感に反応して
正しいポジションを意識します。
限りなくクローズドポジションに近いPPをフォーラウェーの三歩目で意識するところが難しいですが、ここをいつもしっかり保てるようにするとピボットが上手くいきます。

⑤スリップピボットは何かを足の間に挟むくらいで

最後の肝心なところでうまくかみ合わない、というのがスリップピボットに多いです。女子はピボットする時、何かを足の間に挟んだまま(がばっと開かないように)左足を男性の足の間に入れます。これが出来ると最後にピタッと男性のボディにいることが出来、コンタクトがずれにくくなります。

⑥左ひじ、左耳が引っ張られるような意識で

リバース系フィガーは女子が右に寄りやすいです。男子の方へ重なってしまうと男子は抱えこむようなかたちになり、お互いにやりにくさを感じます。ひたすら左の方へ、強力な引力に引き寄せられるような気持ちで踊ります。

⑦ホールドが崩れないように

ホールドが後ろに引けてしまうことがよくあります。こうなると男子は引っ張られるような感じを受けます。手は前に、ホールドが変わらないように、女子も鋼のホールドを作り上げましょう。背筋がないとホールドは維持しにくいので、背中が弱い人は少し鍛えるといいですね。

⑧足先はいつも男子の方へ向ける

男子の回転量にいつもついていかないといけません。回転量が多いステップも、足先を男子の方へ向けるように意識するとスムーズになりやすいです。

⑨ ウェストポーチになろう

昭和の時代に流行りましたね、ウェストポーチ。今はあまり見かけませんね。便利なんですけどね。そうそう、女子は男子のウェストにバシッと張り付いたウェストポーチになったつもりで踊りましょう。ね、一ミリも動かずピタっと男子のボディにいられたでしょう?^^

⑩ダイヤモンド買ってあげるから離れないで

もしも、そんなことを言われたら、間違いなく一ミリの隙間も離れまいとしますよね。そんな太っ腹なリーダーさんだったらいいのですけど。
実際問題、難しいので、何か好物のものをおねだりしてみましょう。
「フォーラウェー踏む時、全く離れないで踊れたら、あんまん買ってくれる?」
なんて具合に。

★テクニックオブボールルームダンシングの教科書の注意点としては、
フォーラウェーリバースアンドスリップピボットを踊る時、終始良きボディ・コンタクトを保持するために、女子は頭を左へ廻し、体の左側を男子の右側にしっかりと押しつけるべきであると書いてあります。(三歩目の位置)

★ビル&ボビー・アービンのダンス・テクニックの本によると、
フォーラウェーリバース&スリップピボットではフットワークも間違われます。これを踊る際にとても重要なことは、男性は自分のウェイトをしっかり、トウの方に持っていくことです。男性が2歩目に入る所をこんな風に想像して下さい。
男性の右足トウの下にはコインがあります。そのコインを3歩目から4歩目の
スリップピボットまで引きずっていくのです。そうすれば、2歩目右足のヒールを下ろすばかりか、トウまで上げてしまうという、間違いを避けることができるでしょう。

私達教師もどんなたとえが生徒さんに伝わるかなと、いつも研究していますが、先生によっては同じフィガーでも違った教え方やアプローチを提案することもあります。それは時によって混乱を招くこともあるでしょうね。しかし違うことを言っていながら、最終的には同じことを言っていたりすることもあります。すべてを鵜呑みにして理解しようとすると頭がついていかないこともありますよね。
言われたことをまずは一つでもクリアーしていくことが大切です。今月はアライメントを完璧にしたり、来月はポジションを覚えたりと一つ一つクリアーしていけば、いつか難しいフィガーも難なくこなせるようになるはずです。

何か一つでもやっていなかった点をやってみると、今までよりも少しうまくいくかもしれません。苦手意識を克服して、フォーラウェーリバース&スリップピボットは大好きなステップです!と言えたらいいですね。
さあ、フォーラウェーが踏んでみたくて仕方がありませんよね?w
美しいムーブメントを目指して頑張ってくださいね。

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